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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

2006年02月10日

 3月というと、日本では大学の入試シーズンが終わり、合格者発表、そして下宿探しの時期である。学校歴が日本とは半年ズレているフランスの場合は、大学院進学の準備がだいたい3月ぐらいから具体化する。大学院には入試制度がないので、進学準備は履歴書送りでもあるのだ。
 まずは希望先を見つけなければいけない。フランスの大学院探しは指導教官探しとほぼイコールである。日本であれば、学校の「格」が進学先探しでは一つの要素となりうるが、フランスではそんなことが一切ない。もちろん地域によって人気のある大学は存在するが、それはむしろ地域自体の魅力といっていい。つまり、パリ第4大学が人気なのは、パリに住みたい地方の人が多いにすぎない、ということなのだ。
 このころわたしが第一希望に考えていたのはパリ第1大学(Pantheon-Sorbonne)である。後期に非常勤講師として授業を二ヶ月間担当したColette ROLLANDという教授の研究に興味を持ったのである。リアルタイムで進行する動的な現象を情報システム化するための概念モデルを提唱したもので、当時、ESSECの授業で習った静的なデータモデルを土台にした概念化手法よりも刺激的に思えたのだ。しかも、ROLLAND教授はDEA課程のプログラム責任者だったので、教授個人と交渉するだけですむ。この教授には真っ先に履歴書を送った。
 あらたな進学先が見つからないと、1993年8月いっぱいで日本に帰らねばならなくなる。それはそれでかまわないのだが、できれば三年はフランスに滞在したいと考えていたので、級友たちとも相談し、早めに準備をすることにしたわけである。
 フランスの大学院探しのノウハウなど、日本にはほとんどなかった。大学院留学者の多くは、日本での指導教員や先輩のツテをたどっているので、わたしのような徒手空拳での学校探しはきわめて例外的なのだ。そこで、フランスにいて級友たちに教えてもらいながら模索していった内容を、そのままほぼリアルタイムでNIFTY-Serveに「連載」したのであった。


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