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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

2006年02月20日

 Paris Iに留学していた1933-1994年ごろ、SorbonneかPantheonで講義がある日はムフタール通りを使って往復するようになった。常設市場で有名なこの通りは観光客に人気がある。市場としては観光化され、けっして安くはないとの批判もあるが、それでも新鮮な肉や野菜、豊富な種類のチーズやソーセージを買うことができることは間違いなく、わたしもカミさんも頻繁に利用していた。
 冬になって気温が下がると、ムフタールの肉屋は日本人から見るとちょっとショッキングな光景となる。ショウケースのなかには、ニワトリやハトの「死体」がそのまま置かれている。その上には羽を向かれた七面鳥がぶらさげられている。横にはブタの首が置かれている。中国人と同様、フランス人もさまざまな肉や内臓を食べるし、当然、新鮮なものが好まれるので、気温が低くて肉が痛みづらい冬になると、まさに皮をはがれた動物がズラリと並べられるわけである。
 ムフタール通りでは、チーズ屋(cremerie)一軒、魚屋(poissonerie)一軒をしょっちゅう利用した。どちらも種類が豊富だった。とくにチーズ屋には100種類以上ものチーズが常時置かれていた。日本では考えられない品揃えである。学校の帰りに、しょっちゅうなにがしかのチーズを買ったものだ。いちばん気に入ったのはPoivreといって、白いシンプルなチーズに黒こしょうをまぶしたものである。買った頻度がいちばん高かったのは、ごくオーソドックスにブリであるが。


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