2008年07月11日

 やはり観てしまったよ、「昼顔」と「好奇心」。
「昼顔」を観るのは5回目ぐらいか。ストーリー自体はベタだけど、やはり最初と最後のシーンは何度観てもドキっとくる。belle de jourを最初に買うことになる太っちょのオヤジ、あとから考えると、こやつが客のなかではいちばん印象に残るな。Mな産婦人科医、面妖な日本人、変質的伯爵と、あとの客がいかにも作り物のキャラクターという感じなのに、成金社長オヤジがひときわリアルで気持ち悪い。
 
 ルイ・マル監督の「好奇心」、最後まで観たのは初めてかも。たしか、主人公の少年が売春宿で筆下ろし達成寸前のところで異母兄たちに「ひっこ抜かれた」(笑)あたりまでは観た記憶がある。母子でエッチというMainichi weeklyなネタだけど、ベタベタした触れあいを日常的にからりとやっているラテン的なつきあいのなかで描かれているから、こうもあっけらかんとした展開を実現できるのだろうね。とくに母親がイタリア系だし。なので、この映画は母親の強烈なイタリア訛りのフランス語のままで観ないと、おもしろさは激減だな。でも、最後の家族で爆笑するシーンがよし。


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