開設:2025/12/30
最新更新日:2026/1/9

これまでに収集したフランスの女性誌(主としてファッション誌)に関するコンテンツを徐々に増やしていきます。
【更新情報】
(2026/1/9)手持ちのデータを掲載しました。
(2026/1/8)データの一部を公開しました。
(2026/1/8)サイトの枠組みを設定しました。
フランス誌1:主なデータ収録の対象
実用商業誌
Petit Echo de la Mode
Femme d'Aujourd'hui
Modes et Travaux
Mode de Paris
Femme de France
第二次大戦前の婦人誌
現代的な家庭誌
ティーン誌
20 ans|15 ans|Muteen
Jeune et Jolie
Mlle Age Tendre
実話系雑誌Confidences|Nous Deux
eve|Notre Coeur

Femmes d'Aujourd'hui(通称:Femmedo)

1933年にベルギーで創刊されました。Femmedoと略されて呼ばれることがおおいこの雑誌の大きな特徴は、フランスの競合他誌を二度にわたって統合したことです。これは Femmedo だけの特徴ではなく、たとえば女性誌 fémina も"La Vie Heureuse"誌と統合して誌名を一時的に"fémina et vie heureuse réunies"に変えています。
Femmedoが統合した相手は"echo de la mode"と"Mode de Paris"です。前者は1976年、後者は1984年にFemmedo誌の表紙に誌名のロゴを残すだけの雑誌となりました。とりわけ "echo de la mode"との統合は、伝統駅な婦人誌の売れ行き不振を象徴するできごとでした。最盛期には発行部数がいずれも100万部を超える雑誌どうしの統合だったからです。しかし、統合後も市場環境の厳しさにかわりはなく、Femmedo自体の部数もほどなくして100万部を切りました。ベルギーの女性誌としては依然として有力な雑誌ですが、2024-2025年のフランス国内での雑誌販売ランキングは100位圏外となっています。


【参考資料】
江下雅之「第三共和政以降を中心とするフランスの女性誌出版状況」『情報コミュニケーション研究』(2022)

ベルギーでの創刊から第二次世界大戦直後まで:1933〜1939

1930年代の他の女性誌と同様、A5判相当のサイズに中綴じという雑誌としての形態にはなっておりますが、ザラついた紙を使用し、ページ数も多くはありません。表紙の印刷も2色カラーです。服飾や手芸の内容が豊富なところに実用性を重視した方針がうかがえます。この時期には誌名に "modes et ouvrages féminins"というサブタイトルが付いています。

1937年
ヴィシー政権 Régime de Vichy 時代と戦後混乱期:1940〜1949

版元はフランスの出版社ではありませんが、ナチ占領下での出版統制の影響が濃厚にあらわれています。競合誌の"Le Petit Echo de la Mode"とおなじく、パリ解放後の1945年でもページ数は大幅減少が続いています。サブタイトルの "modes et ouvrages féminins"の表示はかなり小さくなりました。誌名のロゴは1948年から赤い横帯に白抜き文字で表示されるようになりました。

1945年 1946年 1947年 1948年
1948年 1949年
戦後復興から五月革命まで:1950〜1969

1950年代の半ばから雑誌は充実の度合いを深めていきます。表紙の誌名ロゴは1960年代半ばまで赤または青の横帯に白抜きの文字でしたが、その後は文字だけになっています。また、これは1950〜60年代当時の Femmedo以外にもあてはまることですが、誌名と表紙モデルが重なるときは、モデルを上にして誌名の一部を隠すレイアウトになっています。また、表紙には夫役や子ども役のモデルや料理などが配置されており、家庭的な雰囲気を出しているといえるでしょう。1950年以降、サブタイトルの "modes et travaux féminins"は表示されなくなっています。

1950年 1951年 1952年 1953年 1955年 1956年
1956年 1957年 1958年 1959年 1960年 1961年 1962年
1963年 1964年 1965年 1967年 1968年 1967年
五月革命後から1980年代まで:1970〜1989

1970年には誌名の表記が "femme d'aujourd'hui"と、すべて小文字になりました。切り替えの時期は未確認です。また、1960年代まではモデルの姿がつねに誌名の上に重なっていたのに対し、1971年以降は逆に、モデルの上に誌名が重なるようになっています。表紙モデルの表し方も変化が伺えます。1950年代・60年代は膝から上の姿を表示することが多かったのに対し、1970年代はバストトップの姿が急増し、1980年代には顔のクローズアップが急増します。1980年代半ばには誌名の表示も大きくなり、表紙からは誌名とモデルの顔がアピールされるようになりました。そして競合誌を統合した結果、1977年から1984年の途中までは "echo de la mode"、その後は1985年まで "MODES de PARIS"の誌名が小さく併記されています。

1970年 1971年 1972年 1973年 1974年 1975年
1976年 1977年 1978年 1979年 1980年
1980年 1981年 1982年 1983年 1984年 1985年 1986年 1989年
1989年

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