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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

1996年06月24日

 日頃の出不精がたたって、なんとなく巴里に行くのが面倒臭かったのだけど、御廚さとみの漫画『裂けた旅券』を読んでいるうちに、むしょーに巴里が恋しくなってしまった。この漫画は15年ほどまえにビッグ・コミックで連載されていたものなんですが、主人公は高校卒業後に巴里に渡り、そのまま20年も住み着き、ポン引きなど怪しげな職業を重ねたうさんくさい人物です。途中から通信社と契約するジャーナリストになったり、年齢が34〜37歳という設定から、みょーに親近感を覚えてしまう(笑)。
 御廚さとみの絵の精緻さは定評のあるところですが、この漫画の巴里の街並みは絶品ですね。フランス人には大友克洋が人気だけど、街の描写力は御廚さとみの方が上という気がする。どちらもSFタッチが得意だけど、御廚さとみは現代という臭いもきっちり表現しているって感じです。ただ、人物画はちょっとアメリカ風なので、そのあたりがフランス人には受けなかったりして。
 以前は巴里と京都の類似性をいろいろ感じたものですが、御廚マンガを読んでいると、巴里と横浜の共通性を考えてしまう。どちらも「近代」の都市テイストの宝庫、という感じで。ただまあ、横浜の都市テイストも、本牧の米軍キャンプ返還以来、ずいぶんと希薄になったなあ、なんて思います。『裂けた旅券』に描かれている巴里の街角を眺めると、懐かしいような悲しいような切ないような感じになってしまう。ジャンルは違うけど、ロベール・ドワノやドミニック・ジェラールのモノクロ写真の世界なんですよね。大友克洋はやっぱりフルカラーだな、ありゃ。


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