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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

2006年03月17日

 1996年3月のこと。なぜか神奈川県以南が雲に覆われ続けたため、なかなか百武彗星を見に行くことができなかった。最後は我慢ができず、双眼鏡を車に積み、見えるところまで北上することに決めて家を出たのだが、国道16号線の八王子の手前あたりで雲が切れ始め、圏央道に乗った直後ぐらいに彗星の姿を確認することができた。自動車の窓越しに視認できたのだから、本当に明るい彗星だ。すぐに高速の非常駐車帯に車を停め、双眼鏡で彗星を確認したのである。
 ここまで「必死」になったというのも、じつは大彗星を見たことが一度もなかったから、なのだ。中学1年生のときから星空を眺めるのが好きで、夜中まで天体望遠鏡で星雲や星団を観望していたというのに、彗星とはなかなか縁がなかった。1970年のベネット彗星は、まだ星に興味がなかったのでパス。1973年のコホーテク彗星は空振りに終わった。1974年のウェスト彗星は休みが折り合わすに行けず。1986年のハレー彗星は地球との位置関係が悪くてイマイチ……という展開だったのである。今回の百武彗星は、観測条件といいこちらの時間的余裕といい、待ちに待ったチャンスだったのだ。これを逃したら、雄大な尾をひく彗星など二度とお目にかかれないのでは、とさえ思ったくらいである。
 入間の空き地で眺めた百武彗星はしっかりと記憶に刻まれた。双眼鏡で見た頭部は、しっかりとしたコアと、それをぼんやりとおおうコマとの対比が印象的だった。しかし、もっと暗い空では、天の東から西にまで達する雄大な尾が視認できたと後から聞き、入間ではなく八ヶ岳まで行けば良かった、と少し後悔している。


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