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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

1993年09月16日

 ミッシェルに借りたこの本、大急ぎで漫画の部分を読んでみました。ちょっとその感想をひとくさり。
 全体的な印象として、話題の割にいまいちという絵が多過ぎ。CABUがどれほど有名な漫画家かは知りませんが、私はそれほど鋭い視点で物事を観察する人とは思えない。単に物珍しいものを漁るエネルギーに溢れているだけ、というのは言い過ぎだらふか?
 ざっと見た感じ、25年前の日本ではないかと思ってしまった。何も出っ歯と吊り目の姿に描かれた日本人に、憤りを感じたわけではない。ただ、十年一日のようなこの表現には、少々うんざりしてしまいました。所詮、旧来のイメージから脱することができず、固定化されたイメージの中で、フランス人にとっての珍奇な情景をあげつらっただけだと思いました。
 風刺漫画の命は毒でしょう。パロられた方が思わず笑ってしまうような毒こそが、風刺漫画の醍醐味であるはずです。ところが、CABUの絵からは、せいぜいがすかしっ屁程度の毒しか伝わってこなかった。これでは「笑う」以前にただ「臭い」と感じて終わり。
 CABUが鋭く観察した日本の姿、と言われているそうですが、私は少なくとも普通の観光客の視点と変わりがないと思った。なにも観光客を落としめる意志は毛頭ありませんが、ジャーナリストや風刺漫画を書くような人には、感動を与えるような視点をみせつけてほしいと思う。この程度の漫画では、とても日本では通用しないであらふ、というのが漫画ファンの私の結論でございました。
 無論、これは私個人の感想でありますゆえ、「面白い!」「鋭い!」とお感じの方がいらしても不思議はないし、当然だと思います。
 本文はさすがに速読できない。


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