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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

1994年07月06日

 シャンゼリゼの LIDO で、生まれてはじめて「ぬーどしょう」を観た。
 パリに住んで2年、旅行も含めれば十回以上の滞在経験があるというのに、ちゃばれーとは縁がなかったのである。
 なぜか?
 社費で接待する機会や、招待してくれるひとがいなかったからだ。残念ながら我が家の家計では、自費で夜の華やかな世界に接するだけの余裕がない……って、自慢してどうする。
 先週の木曜日、会社の同僚が遊びにきた。出張の帰りによってくれたのだ。
 たまたま彼の大学時代の先輩がひとり、OECDの日本政府代表で赴任中だという。先輩に電話すると、さっそく「じゃあ、夜のパリでも」ということになった。わはは、それに便乗したのである。
 日本大使館の隣にあるOECD日本政府代表の事務所で待ち合わせ。LIDOの予約時間より早めに行き、まずは新聞を読みだめした。ちょうど新内閣の発足直後だったので、政変のニュースを追っかける。
 八時頃、件の先輩は仕事が一段落したようだ。
 この日は最高気温も30度を越し、パリにしては湿度も高めだった。夜の八時といっても、まだまだ日は高いといってもいい。シャンゼリゼは観光客でごった返していた。
 当然ながら、通行人の肌の露出度も大きいのだ。おっさんは厚着でもよろしい。肌が見えてもうれしくないのでな。
 レセプションで先輩が予約を告げる。蝶ネクタイ姿のマネージャーが、ギャルソンの一人に案内を促した。ちなみにこのときのスタイルはというと、先輩は当然ビジネス・スーツだったが、我が同僚はTシャツによれよれのスラックス、スニーカーであった。あたしゃヌードショウを鑑賞する心構えとして、一応、Yシャツに上着を着ていった。まあ、ネクタイは締めていかなかったが。
 ものの本によると、LIDOはちゃんとした格好でないと入れないそうだ。
 が、我が同僚はそこらのカフェに入るような格好で、特別クレームを付けられることもなかった。もっとも、外務省の一等書記官の連れという特殊事情はあるが。
 でもでも、中をざっとみまわすと、案外と裸婦な、もとい、ラフな格好の客も多かった。
 ギャルソンはほぼ中央の席に案内してくれた。ステージの奥には生バンドが入っていて、演奏にあわせて客が何組かダンスを踊っていた。まだディナー・タイムだったのだ。
 テーブルの上に、席料が表示されていた。
 ひとり460フラン也である。
 学食でならほぼ40食分……という換算は、しても意味がないのでやめる。
 ディナー・タイムなので、これに加えて食事の注文もせにゃならん。一番安いツーリスト・メニューを頼む。コンソメ・スープ、チキン、デザート一品。まるで学食だな、こりゃ。


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