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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

1992年11月12日

 パリにおける老人に対する態度ですが...。
 まず乗り物などで席を譲るか? 日本よりも譲る人は多いような気がします。無論、寝たふりなどをして無視する人も結構いますが。それより根本的に日本と異なるのは、席を譲れと要求する老人が多いことです。で、要求された方はたいてい譲っています。
 これについて面白い話が一つ。ある日老人がバスに乗ってきて、若い女性に席を譲ってくれと要求しました。ところがその女性は私は妊娠中であると言って拒否、老人の方も諦め、今度は隣の男性に同じ要求。するとその男性は私は傷痍軍人であると言って拒否。老人はさらに隣の男性に同じ要求をしました。今度はその男性、席を譲っていました。
 こうなるとまるでゲームのようです。
 この辺、何となく個人主義のルールのようなものを感じました。つまり、要求があれば相手に要求する、要求がなければ無視する(される)、そして要求があった場合は優先度の強いほうが勝つ。そう言えば、バスでも「窓の開け閉めで乗客の意見が一致しない場合、閉じるほうが優先されます」とわざわざ表示されていました。また、メトロの「シルバーシート」でも優先順位が記載されています。
 東京と比べ、パリでは外出する老人の数が多いと言えるでしょう。これに対する在仏日本人の評価が二つに割れていて、私にはそちらの議論の方が面白い。方や、老人が一人で積極的に出歩けるパリの環境を称賛し、方や、老人が出歩かなければならない冷たさ(この手の主張をする人は、必ず嫁は何をしているんだと続けがち)を批判する。いずれも個人主義の裏表(主張すれば要求が叶う、主張しなければ何もしてもらえない)を捉えた主張だと思いますが、皆さんならどう思いますか?


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