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1992年12月27日

 日頃節制しているとはいっても、まあ、クリスマスくらいは、と、ついつい懐が緩み、昨日はレアールのはずれ、商工会議所の隣にあるレストランで11時頃の遅い夕食を取った。前菜は無論生ガキである。私は決して牡蛎好きではないのだが、カミさんにつられてついつい注文してしまった。
 パリの人達は宵っぱりなので、11時過ぎになって食事を取るためレストランに入ってくる人も多い。我等もたまの外食であったので、ついついのんびりと生牡蛎やら海老のクリームソースなどを正味した。
 禁煙コーナーで悠然と煙草をふかしていた(とは言っても、店の者が灰皿を提供したのだから彼らに罪はない)日本人旅行者が帰った折に時計を見ると、既に12時10分。まだデザートも済んでいないというのに、終電の時間が迫っていた。ここで何も動揺せずに、「おや、もうすぐ終電だ」と他人事のやうに感じるところが現地化であろうか。
 店を出たのが結局12時35分、もうどうせ間に合わないかなと思ったので、ついでに近くにある24時間営業の中央郵便局で切手を買ってきた。その後駄目元でシャトレ駅のメトロ7番に向かってみたのだが、ホームには電車待ちとおぼしきグループがちらほら。ひょっとしてまだ終電が、と一瞬喝采を上げた。しかし、始終電時刻表を調べると、7番南方面のシャトレ発最終は12時55分、そして現在12時59分、そういえば、エスカレータあたりで発車のベルが鳴っていたやうな気がした...。
 結局ハイな気分と出費後の寂寞感が手伝って、結局シャトレから家まで歩いて帰ることにしてしまった。とは言っても、そこは案外狭いパリ市内、メトロで6駅分の距離は歩いて40分なりであった。


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