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この日記について

この日記は、他のリソースから転載したものが大半です。
2005年3月以降の日記は、mixiに掲載した日記を転載した内容が中心です。一部は実験的に作成したblogに書いた内容を移植させています。
2001年の内容の一部は、勤務先のweb日記に記載したものです。
1996年〜2000年の内容の多くは、旧サイトに掲載したphoto日記を転載したものです。
1992年6月〜99年9月の日記の大部分は、パソコン通信NIFTY-Serveの「外国語フォーラム・フランス語会議室」に書き散らしていたものを再編集したものです。ただし、タイトルは若干変更したものがありますし、オリジナルの文面から個人名を削除するなど、webサイトへの収録にあたって最低限の編集を加えてあります。当時の電子会議室では、備忘録的に書いた事柄もあれば、質問に対する回答もあります。「問いかけ」のような語りになっている部分は、その時点での電子会議室利用者向けの「会話」であるとお考えください。

1992年10月02日

 我々外国人が引越をする時、新しい住所を地元の警察に届け出ねばなりません。私も9月1日付で引っ越しましたのですが、授業で忙しかったりしてようやく今日手続きが終わったところです。例によって...。
「引越の届け出はCommisariat de Policeの仕事よ」
「パスポート記載事項の変更はPrefecture de Policeの権限です」
 上は先週Prefecture de Policeで言われたこと、下は今日まさにCommisariat de Policeで言われたことです。ははは、こいつらまたアホなこと言いおって。さすがに今日は粘りまくりました。
「先週そこに言ったら地元の警察署に行けと言われた!」
「住所変更はここの管轄でしょ!」
「受付でもここでいいと言われた!」等々
 相手は極めて愛想がよく、「キミの気持ちは良く分かる。でも、ワシらにはさような権限がないのだヨ。だから悪いけどここに言ってくれる(と、Prefecture de Policeの地図を渡す)」(笑顔)。
 同じことを2度繰り返すと、彼はとうとう「細かいことはわからんから、受付で相談してみて」(依然笑顔)と言いました。
 さて、受付で事情を話すと、今度は受付の女史が血相を変え、「そんなことないわヨ!住所変更はここでやるはずよ!」と叫び、私の後ろに5人も順番待ちの列が出来ているのにも関わらず、私を伴って件の担当者のところまで行くのでした。いやいや彼女もまくしたてることまくしたてること。私には「あなたはここで待ってなさい」というや、あっちのコーナーに行ってまくしたて、上の階に掛け上り、さてはいずこかへ電話を掛けるなど、八面六臂の活躍を見せてくれました。
 電話が終わるや破顔一笑、「やっぱりここでいいのヨ」。件の担当者を見事に屈服させてくれたのです。
 まあ、敵もさるもの、何ら悪びれることなくさっさと手続きを終え、変更受付を私に渡す際には「ドウモアリガトゴザイマシタ」(!)と言うのですよ。一体どこで覚えたのやら。まあ、他の担当者もただニヤニヤするばかりで、やはりこういう時は何か憎めないものを感じるのは完全な身贔屓でしょうか(苦笑)。
 帰り際に受付を通る際、私は彼女に心から「Merci beaucoup!」と言いました。それに応えて彼女の「Je vous en pris, en regle general.」が何と心地良かったことか。
 とにかく、フランスの仕事は一つ一つが細分化、専門化されているためか、担当者が妙に自身満満なところがあります。その割にシステムは細かい例外事項に対応していませんので、なにか一般的でないことが生じると、必ずああでもない、こうでもないが始まります。私の滞在許可もまだtemporaireであり、正式な許可証が出るまでに引っ越すことはまず有りえないという想定なのでしょう。
 教訓:捨てる神有れば極力粘れ、さすれば拾う神現われむ。


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